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がんPET検診

はじめに

 厚生労働省が発表した2015年(平成27年)の人口動態統計概数によりますと、3人に1人(全死亡者の28.3%)は「がん」で亡くなられております。「がん」は、早期発見こそが早期の治療と早期の根治に結びつく最善の手段であることは良く知られております。
 今日では、PET-CTという最新の画像診断装置を駆使したがんの検査方法による病巣の早期発見で、より適切な治療が可能となりました。

PETの検査で「がん」の早期発見が可能

PET-CTは、「がん」の疾病の早期発見や早期治療に役立てる最先端の検査装置です。
  
 PET(陽電子断層撮影)とは、ポジトロン(陽電子を放出する放射性同位元素)で標識したブドウ糖に似た薬剤を静脈に注射し、その薬剤の体内分布を画像化します。
 

 がん細胞は正常な細胞に比べるとエネルギー代謝が活発で、正常な細胞に比べて3倍〜8倍のブドウ糖を消費すると言われています。そこで、フッ素(18 F )で標識したブドウ糖(FDG:フルオロデオキシグルコース)を投与すると、それががん細胞に大量に取り込まれ、PETによる撮影で位置や大きさなどを画像として捉えることができるのです。

 
 PET-CTの検査では、一度に全身の撮影ができます。一回の検査でPETとCTの撮影を行うことができ、「がん」の早期発見のためのスクリーニングや転移・再発をより速やかにかつ正確に判定でき、予期しない転移病巣の検出もできます。
 PET-CTは、10mm前後の小さながんを見つけることができ、「がん」の早期発見、転移・再発の診断、悪性・良性の判定などで本領を発揮しています。 
   

「がん」こそ早期発見が大切

  がんの種類によっては短期間で成長するものもありますが、一般的に「がん」が約10mm程度になるまでには約2年〜5年の期間を要すると言われております。
 この10mm前後の時期の「がん」を早期に発見する事はやさしい事ではありません。「がん」の早期発見は、早期治療を可能にしますので、「がん」の治癒の可能性を飛躍的に高めます。

従来のがん検診

  • 発見方法については、腫瘍の形を見つける方法のため発見が難しい事がある
  • 特定部位ごとに検査するので、全身を調べるのに時間がかかる
  • 腫瘍の鑑別は身体を切開して調べなければ判断できない事が多い
  • 転移・再発の検査は特定部位ごとの検査になるので発見に時間がかかる
  • バリウムや胃カメラのように苦痛がある

PET-CTがん検診

  • 発見率は従来の方法に比べて、がんの種類によっては数倍〜20倍
  • がんの種類により微小の早期がんの発見も可能
  • 1回で頭の先から足先まで検査ができる(額から大腿基部※孝仁病院の場合)
  • 切開しなくても腫瘍の良性・悪性の識別ができる
  • 転移や再発したがんを早期に発見する事ができる
  • 検査は一度に短時間でできる
  • 痛みがあるのは注射をする時だけ

PET-CTはここが優れています

・がんの早期発見に役立ちます
従来の検診方法に比べ、早期段階でのがんの発見が可能です。

・良・悪性の区別や進行度合いが推定できます
良・悪性の区別や進行度合い、がんの成長や性質が推定できます。

・がん転移の判定に役立ちます
一度に全身を撮影して調べる事ができますので、がんの広がりを把握する事に役立ちます。

・衣服を着用したまま検査を受ける事ができます
検査用の服を着て、横になっているだけで全身の検査ができます。

・痛みや負担も少なく、短時間で検査ができます
内視鏡やバリウムX線検査などのようなつらさはありません。
最初に注射一本だけを受け、後は横になっているだけです。
受付から検査終了まで約2〜6時間程度で、実際のPET検査の時間は20分程です。
 

一般的な【がん検診】との相違点

※がんの発見率は受診者の年齢・性別・健康状態等により異なります。
 
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